先日のASTRO ATTACKフェスで出会った、台湾のバンドMy Skin Against Your Skinのベースの奴との話
彼は二日目の出演だったのだけれども一日目にもバンドメンバーと共に客としてきていた
オープン前、ほぼしゃべれない英語でチョロッと話した感じ、知ってる日本語は性器の名前ばかりでそれを連呼しまくってたけど気さくないい奴だった
アストロのスガタさんに「彼はクレイジーキーボードだよ」と紹介してもらい、その日のライブが良ければCDを買うという約束までしてくれた
そしてキュウソネコカミ終了
握手を求めてくる興奮気味の彼。酒もかなり入っているのかテンションはやたら高い
「ほんとにクレイジーだったね!君たちのバンド、サイコーにかっこよかったよ!」
言葉はちゃんとはわからなかったけれどこんな風なことを言ってくれてたと思う
それからはアナル玄藩、アストロアタックと男だらけのモッシュを一緒に戦ったことでお互いの心は国を越えて通じ合った
客出しの中CDを買ってくれて更にサインまでお願いされた
岡澤なんかも交えながら会話も盛り上がって
「俺は24歳。あなたは?」と聞くと「シークレット!」と彼が言い「なんで秘密にする必要あるねん!」と俺が突っ込むっていうしょーもない鉄板のボケもできた。この日だけで三回はやったと思う
名前も知らないし国も違う。だけど同じ時同じ場所で出会った。俺らはみんな宇宙船地球号の仲間だった
当初その予定は無かったけど、明日はバイト早めに切り上げて君らのライブを見に行くよと彼に告げてハグをしその日は帰った
次の日
今日はお客さんやしバイト終わりってのもあって少しお酒を飲んでいくことにした
正直テンションでは昨日負けていた。今日はのっけから奴ら外人のノリに対抗する
ライブハウスに入ると別のバンドの転換中で、すぐ目の前に昨日の奴がいた
俺は笑顔と高いテンションで突撃
「おー!本当に来たぜー!今日はがんばれよなー!!」
「oh…ah…」
…アレ??テンションすげー低くね??
会話の後すぐに目を逸らす彼。俺も何か昨日とは勝手が違うと感じてすぐに離れた
やり場のないテンションの行き先を転換中のなんちゃら森のメンバーにぶつけてみたら「きっしょ」って言われた。久しぶりに会ったのにヒドいと思った
とりあえず台湾のバンドのライブを見て感想を言うところから再びコミュニケーションしよう
思っていたよりも彼はクールにベースを弾き、スタイリッシュなプレーヤーであることがわかって、音楽もハードでかっこよく、モッシュやダンスもあっての大盛り上がりだった
彼が戻ってきて早速「ユーアークールベーシスト!グッドライブ!」と伝える。お酒も飲んでるしテンションもバッチリや
「oh…thank you…」と彼はそれじゃあみたいな感じで去っていく
……またスカされた
ここまで来たら俺のせいなのかどうなのかもうわからない。どうしたの何があったて言うの?ねえ昨日はあんなに俺たち仲良かったやん!
二日目のライブも終了し、なんちゃら森のメンバーと話してたら彼が視界に入った。
行くか?もうやめるか?いやあきらめない!これが最後のコミュニケーションや!
彼の元へ行き「本当今日はかっこよかったよー」みたいなことを言って相手の反応をうかがった。どうなる…!
そしたら急にいっしょにいたなんちゃら森の宮地さんがなんやかんや流暢な英語でしゃべりだした
反則や!これは俺の最後の賭けやったんや!この会話泥棒!
英語で弾む会話、それを指をくわえてただ見ているだけの俺
そうして敗北感に打ちひしがれていると宮地さんが俺の方に向いて
「ヒーイズメガネ、メガネミーンズグラース」的なことを言った。確かに俺は眼鏡やけども、俺の方が先仲良くなってんから紹介なんかせんといてくれ!
もう終わりかと思ったそのとき、突然ひらめいた。
俺にはアレがある!あの鉄板のボケが!
あれは俺らにしかできない友情の証。昨日いなかったなんちゃら森の人に見せつけることが出来る!ぎゃふんと言わせるぜ!逆転勝利や!
もはや目的が変わってどちらの方が仲が良いかの競争だと思い込んでいる。正直外人と仲良い俺をいろんな人に見て欲しかった。そういう打算があった。やけどもっと単純に、今、また奴といっしょに笑いたかった
意を決して俺は言った
「I am twenty-four.How old are you?」
「あーこいつ29歳だよ!」
急に入ってきた誰か知らん奴がそれだけ教えてくれて去っていった
あーアストロアタックフェス楽しかったなあ!!